多読多聴学習の模範例

多読多聴

多読多聴による英語学習アプローチは、受験英語でも、実用英語でも、日本人が英語力をネイティブに通用するレベルにまで引き上げるために最強の学習法である。

そんな多読多聴の効果を体現している女の子がいるので、ここに紹介しておきたい。

特にこの女の子の場合は、言語形成期 (0 〜 12歳くらい) の中で、この多読多聴に取り組んでいるので、まさに完璧である。つまり、特に文法などを強く意識した学習をしなくても、自然と正確で流暢な言語が身につけることができる。逆に言えば、言語形成期を過ぎている学習者は、この女の子の多読多聴に、さらに意識的にボキャブラリーと文法を学習していくことが必要だ。

海外生活ゼロの中1がTOEIC980点

「今までのべ1万冊くらい読んだかも」と話す藤田紅良々さん=神戸市東灘区の自宅

2017/4/10 神戸新聞

 わずか12歳で、TOEIC980点(990点満点)というずばぬけた英語力を持つ、神戸市東灘区の藤田紅良々(くらら)さんが11日、市立本山南中学校に入学する。昨年11月のTOEICで取得。約9万人の受験者中、895点以上はわずか3%程度しかいなかった。小学校5年生で英検準1級にも合格しており、紅良々さんは「帰国子女でもなく、留学経験もないのですが…」とはにかみながらも「将来は翻訳家になりたい」と声を弾ませる。(鈴木久仁子)

 英語との出合いは3歳のころ。語学が好きな母親の純子さんに外国人が英語で保育をする教室に連れていってもらった。簡単な幼児レベルの英語はここで覚えた。「外国の家庭の子が家族の話を理解するように分かっていったのでは」と純子さん。教室をやめてからも、忘れないようにとインターネット電話「スカイプ」で1日25分、フィリピン人の先生相手に英語を習い、聞く力も鍛えた。

 英語の絵本にも夢中になり、初めは読み聞かせをしてもらっていたが、すぐに絵本は卒業し、小説にのめり込んでいった。自宅の本棚には「ハリーポッター」や「ウォリアーズ」など愛読書がずらりと並ぶ。

 「辞書は引かない。分からない言葉でも次に出てきたときに辞書になる」。最初は言葉の意味が分からなくても、違った文脈で何度も使われることで、その言葉のイメージを膨らませ理解していくという。

 今は通販や電子書籍を活用、片っ端から、洋書を読みあさり、気に入れば何度でも読む。この多読で身に付いた、豊富な単語力や読解力で大人でも難関な試験を次々とクリアしてきた。6歳で英検準2級、7歳で2級に合格し、昨年11月のTOEICではリスニング485点、リーディング495点の高得点を出した。

 「将来は海外にも行ってみたい」と紅良々さん。「日本語訳でこのニュアンスは違うなって思うことが時々ある。翻訳家になり、『自分が見つけたこの本、すっごいおもしろい』って紹介したい」と笑顔を見せる。

【TOEIC】日常生活やビジネスなど、英語のコミュニケーション能力を幅広く判定する、世界共通のテスト。2015年度の受験者数は過去最高の277・9万人。企業・団体・学校などでもプログラムは採用されている。平均点はリスニング363点、リーディング235点。トータルで895点以上は全体の3・6%。

https://www.youtube.com/watch?v=IgQEVIOtZ8o
https://www.youtube.com/watch?v=VNn3ik8vFjc