第14回 【不都合なクレジット・デフォルト・スワップの現実】 2021年1月17日(日)

2022年1月9日金融翻訳,金融翻訳チャレンジ

※「金融翻訳チャレンジ」メニューでは、毎週、筆者が課題文を提供。金融翻訳に挑戦してみよう!

※ 原文の内容はすべて筆者のオリジナルである。日々世界で起こる膨大な情報ソースを基にしての着想により、金融、経済、社会情勢、あるいは数値などを含め、筆者独自の言葉で創作したnon-fiction  (ノンフィクション) もあれば、fiction (フィクション) もある。

※ 翻訳の難易度を高める趣旨により意図的に日本文を長くしていることもある。

※ 筆者模範翻訳は、2021年1月24日(日)掲載予定

<課題文>

クレジット・デフォルト・スワップ(債務不履行のリスクをスワップ取引する金融商品)の買い手は、業績不振の会社が債務不履行に陥った場合の補償金を見込んでいた。 
ところが、昨日行われたCDS保有者への補償額を決めるオークションでは、何も得られなかった。
この問題は、同社の事業再編の条件に基づいて発生したもので、10億ドルの社債の保有者のほとんどが取引を制限されており、そのため、支払いを決定するCDSオークションに債務が含まれることはなかった。

<筆者の模範翻訳>

Buyers of credit default swaps – CDS – are a financial instrument for swapping the risk of debt default – on the poorly performing company were eagerly anticipating a payout to compensate them for the company failing to honor its debt.
Yet, an auction held yesterday to determine the level of compensation CDS holders will receive left them with nothing.
The problematic event transpired due to the terms of the company’s restructuring, which means that most holders of its $1bn bonds were restrained from trading, preventing the debt from being included in the CDS auctions that determined the swap payout.


本稿内、筆者のオリジナル模範翻訳および金融メディア等からの用例は 金融翻訳例文集:金融翻訳チャレンジ に、さらに本ブログ内すべての筆者による模範翻訳等は、金融翻訳・全項目800例文集 に網羅している。

翻訳力ライティング力をはじめ、スピーキングなどの英語表現力も含めた総合的英語力の向上に、音読学習も取り入れながら、ぜひ活用されたい。