<最高難度やボキャブラリー・ビルディングのための金融語彙> で紹介した筆者模範翻訳(完全オリジナル)を網羅。翻訳力を高める秘訣は、いくら質がよくても少量の例文で学習しているだけでは不十分で、量をこなすことが肝心だ。何事も質と量にこだわり、音読しながらの反復学習することが上達の要諦である。金融翻訳も然り。) ※ ごく一部記事内で引用した欧米メディアの実用例も含む

金融翻訳例文集:最高難度やボキャブラリー・ビルディングのための金融語彙

<最高難度の語彙や日本人にはレアな語彙での金融翻訳> メニューの第3回は、bulge を取り上げたい。

bulge と聞いて、ピンとくる日本人は少ないと思う。

金融分野では、主にバブルなどの同義語として使われ、有価証券や資産価格などの 「膨張」 、「膨らみ」 などがその定義だ。日本人にはとてもレアであるが、いつも bubble の一辺倒ではなく、この語彙も覚えておくと、それだけでそのライティングが見栄えが変わる。

bulge には、名詞動詞の活用がある。英和辞典では、

<名詞> 暴騰、膨張、膨らみ、増加          

<動詞> 暴騰する、急騰する、膨らむ、急増する    

英英辞典にて、それぞれのより繊細なニュアンス定義を確認してみよう。

<名詞 bulge の定義>  

Cambridge Dictionary: a sudden increase that soon returns to the usual level      

Longman Dictionary: a sudden temporary increase in the amount or level of something    

Collins Dictionary: If there is a bulge in something, there is a sudden large increase in it.  

<動詞 bulge の定義>              

Cambridge Dictionary: to stick out or be swollen 


それでは、この bulge  を使った筆者によるオリジナル模範翻訳で、さらに応用力創造力発想力を高めるための実践練習をしておこう。

※ 原文の内容はすべて筆者のオリジナルである。日々世界で起こる膨大な情報ソースを基にしての着想により、金融、経済、社会情勢、あるいは数値などを含め、筆者独自の言葉で創作したnon-fiction  (ノンフィクション) もあれば、fiction (フィクション) もある。

※ 翻訳の難易度を高める趣旨により意図的に日本文を長くしていることもある。

<筆者によるオリジナル模範翻訳>

翻訳練習①      

<原文>

2000年のドットコムバブル時代のように、金融システムの余剰資金が膨らみ、抑制が不可能になってきている。             

<筆者の模範翻訳>

Much like the dot-com bubble era of 2000, the excess cash in the financial system has been causing bulges that are becoming impossible to suppress.


本稿内、筆者のオリジナル模範翻訳および金融メディア等からの用例は 金融翻訳例文集:最高難度の語彙や日本人にはレアな語彙での金融翻訳 に、さらに本ブログ内すべての筆者による模範翻訳等は、金融翻訳・全項目800例文集 に網羅している。

翻訳力ライティング力をはじめ、スピーキングなどの英語表現力も含めた総合的英語力の向上に、音読学習も取り入れながら、ぜひ活用されたい。